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すべての女の名前はイヴ ~ジョゼフ・L・マンキーウィッツ「イヴの総て」(1950年)

2007-01-05 17:00:00 Category : 激コワ!覚悟はいかが?

芸能界と名がつくところ、いろいろと怖い話の宝庫のようで、

海を渡っても事情は同じ。

エンタテインメントの本場は、怖さもまたすさまじい。

とまあ、そんな映画が、今回ご紹介する「イヴの総て」です。

 

まずひとりの舞台女優、マーゴ様がおわします。

大女優ですから、良くも悪くもオーラが違う。

遅刻は当たり前だし、口は悪い。

「今度は旦那を銃でぶっ殺す役がやりたいわ~ん」

なんて物騒な注文を出す。

そんな(おっかない)彼女を演じるのは、ベティ・デイヴィス。

 

マーゴの演技にほれ込んで、来る日も来る日も劇場通い。

舞台を1日たりとも欠かさず見ている、

おぼこい演劇ファン。

そんなイヴを演じるのが、アン・バクスター。

 

あるときイヴは、ひょんなことから、

マーゴ様の付き人として働くことに。

よく気がつき、熱心に働くイヴは、ついにはマーゴ様の代役として

舞台に立つことになったのです。

 

ここでマーゴ様が激昂!

「なによ! あんな田舎娘!」

てな具合に、イヴをいびり始める。

負けずにスタァの座を目指すイヴ。

 

……と、そんな映画なのかと思います。

途中までは。

ところが、本当に怖いのは、イヴのほう。

 

よく、芸能界で成り上がるために体を与える娘、

というイメージがありますけども。

ここでのイヴは、そんなありがちな想像をはるかに越える

なりふりかまわなさ。

あの手この手で、ぐいぐいとのしあがっていきます。

 

ただし彼女ですら、安泰ではありません。

たくらみをすっかり見抜いている批評家だとか、

イヴ自身がそうだったように付き人志願にやってくる娘だとかが

彼女の周りを取り囲みます。

イヴは食い物にされず、無事生き抜いていけるでしょうか?

 

まさに「生き馬の目を抜く」という表現がぴったりの芸能界。

華やかな舞台も、板一枚剥けば、そこは地獄。

そんなおそろしさを巧みに描いています。

 

余談ですが、これ、ちょっとだけ見てみるか、とDVDをセットしたら、

2時間以上、やめられずに見終えてしまいました。

監督自身による脚本は、これでもかとばかりの、

名セリフや気の利いたやりとりのオンパレード。

「イヴの総て」でウィットに富んだ会話を学んで、

週末のパーティの人気者になりましょう。

(真に受けないように)

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