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チャラチャラシテルト殺ラレルゾ! ~ジョエル・シューマッカー「フォーン・ブース」(2002年)

2007-01-15 17:00:00 Category : ややコワ!ご用心

一発芸みたいな映画です。

おもな舞台は、ニューヨークの繁華街の公衆電話と、その周辺。

というか、ほとんどそこだけ、です。

 

コリン・ファレル演じる主人公のスチュは、

どうやら芸能エージェントのようです。

自分の利益にならない相手には、とことん冷淡。

業界志望の若者を、給料も払わずこき使う。

奥さんがいるのに、頭の中は売り出し中の女優と寝ることばかり。

ま、絵に描いたようなイヤな奴、ということになるでしょう。

 

そんなスチュ、その女優、パム(ケイティ・ホームズ)を口説くため、

とある公衆電話から彼女に電話をかけます。

電話を切った直後、鳴り出す公衆電話のベル。

ついつい受話器をとると、相手は見知らぬ男。

それなのに、彼はスチュのすべてを知っていて、次々に要求を出してくる。

 

そんなもん、無視すればよさそうなものですが、

男は照準機つきのライフルでスチュを狙っているのです。

電話を切ると殺すぞ、と脅かされ、

集まってきたひとたちやパムや奥さんに

自分の悪行を告白させられます。

「ごめんなさい、パムと寝ることばかり考えていました」

「すいません、利益にならない相手に冷淡な態度をとりました」

「申し訳ありません……」

「もうしません……」

「許してください……」

 

しかし男は許してくれない。

大騒ぎになって、警察が駆けつけてくると、

男の指示で、スチュは警察を追い払います。

チャラチャラした業界人が、公衆電話から離れることもできないまま、

どん底まで転落していきます。

電話1本でとことんまであやつられるスチュ。

 

約80分と、上映時間はかなり短く、

最後まで徹底した緊張感が持続します。

金と時間がかかった大作もいいものですが、

こうしてさりげなく面白がらせてくれる映画も捨てがたい。

 

当の相手は最後にちらっと姿を現すだけで、映画はほとんど

コリン・ファレルの熱演に支えられています。

次第にくたびれはてていく彼の名演技と、

練りに練った脚本とで、

ぴりっとひきしまっていて背筋がぞっとするようなスリラーが

できあがりました。

 

それにしても、スチュが狙われた理由が、チャラチャラしていて

礼儀をわきまえない業界人だから、というのもけっこう怖いですね。

お互い、品行は正しくしたいものです。

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