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クセになる怖さ ~カール・ドライヤー「吸血鬼」(1932年)

2007-01-20 17:00:00 Category : ややコワ!ご用心

あの故・淀川長治先生が、「あらゆる吸血鬼映画の中の最高傑作」と

絶賛するのが、この映画です。

監督はデンマーク出身の、カール・ドライヤー。

やはり先生によれば、「映画の美文家」だそうで。

デンマークと映画。

あまり、イメージが浮かんできませんよね。

なにかこう、霧の中にもやもやっとしたような感じで。

 

先生がこれだけ持ち上げるのだから、さぞこわいハズ。

鎌を持った吸血鬼が大暴れしたり、

血がそこいらじゅうに飛び散ったり、死体が村中に積みあがったり。

……と、不純な動機で借りてきたこのDVD。

(スミマセン。最近、怖い映画のことしか考えられなくなってますので)

 

70分と短いので、すぐ見終わるだろう。

ぽちっとスタート。

ふむふむ、なにやら不穏な雰囲気が充満しています。

壁に大きくうごめく影。

えー。

あっ……

あれ?

終わってしまいました。

おかしいなあ。出てきたかなあ、吸血鬼。

 

じゃあもう1回、最初から。

2度目も、やっぱり不気味で美しい映像。

ん?

あ、もしかしてこいつがそうなのか?

ははあ、なるほど。

舟をこぐシーンの神々しさ。

吸血鬼の絶命する場面のやるせなさ。

 

というわけで、なんだか実況中継みたいになってしまいましたが。

決して刺激は強くないのに、なぜかじわじわとしみこんでくるような

不気味さがあります。

 

ひとによっては、「ざけんなっ!」と放り出したくなるかもしれない作品。

「画面はきれいだったけど……」と首をかしげるひともいるかも。

でも!

どちらさんも、返却する前に、ぜひもう一度、見てみてください。

 

初回より2度目、3度目のほうが怖さが増幅するはずのこの映画。

かくいうわたしも、もう一度借りてみたいのですが、

おっかなくって、いまだに果たせていないのです……

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