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たらーり、あぶら汗 ~アンリ=ジョルジュ・クルーゾー「恐怖の報酬」(1952年)

2007-02-16 17:00:00 Category : ややコワ!ご用心

ここのところちょっと小難しい系のものが続いていますので、

今回はガツンとストレートなやつをご紹介。

犯罪映画やスリラーに腕を奮ったフランスの監督、

クルーゾーの代表作の1本です。

 

タイトルからしてなにやら男くさくてカッコイイんですが、

あらすじというか、設定を聞くだけでわくわくするような映画です。

舞台は南米の田舎町。

本国で食いつめて流れてきた男たちが、仕事もなく金もなく、

故郷に帰ることもできずに、たむろしています。

 

そこに飛び込んできたニュース。

500Km先の油田で大火災が発生。

それを消すために、あるものを運ばなくてはならなくなりました。

報酬は大枚、2000ドル!

 

当然、町中の男たちがずらりと面接の列に並びます。

しかし、仕事とは、大量のニトログリセリンの運搬。

ニトロといえば、ちょっとした衝撃で爆発する危険物。

そんなおっかない薬を、安全装置もないふつうのトラック2台で

運ばなくてはならないのです。

選ばれたのは、マリオ(イヴ・モンタン)をはじめとした4人。

 

となると、

ジャングルを爆走するトラック!

襲いかかる原住民!

ブーツの中に侵入するサソリ!

みたいなものを想像するかもしれませんが、

クルーゾー監督、ちょっとひとひねり。

 

なにしろ、なかなかトラックが出発しない。

そのかわり、行き詰った男たちのやるせない暮らしを

たっぷり描写。

いざトラックが出発しても、爽快感あふれる爆走シーンは

ほとんどなし。

あんまり乱暴な運転したら、即、ドカーン、ですから。

 

大量のニトロのかもしだす恐怖もさることながら、

その背後に描かれる、流れ者たちの人生の切なさが

この映画の最大の魅力でしょう。

危機一髪の瞬間を乗り越え、全身油まみれになる

主人公、マリオ。

彼が受け取った恐怖の報酬とは、はたして……?

 

見ているといつのまにかあぶら汗が吹き出てくること、

間違いなし。

あまりにやるせない衝撃のラストまで、

目が離せないことをお約束しましょう。

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