渡る世間は…… ~ケヴィン・ウィリアムソン「鬼教師ミセス・ティングル」 (1999年) | Main | 地味だけど、不死身。 ~塚本晋也「鉄男~TETSUO THE IRON MAN~」(1989年)
山椒は小粒でピリリと怖い ~スタンリー・キューブリック「非情の罠」(1955年)
2007-02-26 17:00:00 Category : ややコワ!ご用心
スタンリー・キューブリックといえば、大監督です。
「2001年宇宙の旅」がおなじみですが、
「時計じかけのオレンジ」、「シャイニング」、
「フルメタル・ジャケット」、「博士の異常な愛情」など、
おっかない映画もいっぱい撮っているひと。
ここいらへんの名作は、いろんなところで紹介されていますし、
すでにご覧になっている方も多いでしょう。
ですので、今回は、この巨匠の初期作品をとりあげてみます。
たしかまだ、日本では、キューブリックではなく
カブリックと呼ばれていたころの1本。
主人公は、ボクサーのデイヴィと、ダンスホールで働くグロリア。
試合に負けて落ち目の彼と、店長に言い寄られてうんざりの彼女。
同じアパートに住むこのふたりは、ふとしたことで知り合い、
たちまち恋に落ちます。
心機一転のため一緒に街を出ようと、先立つものの工面を開始します。
お金ができたら、手に手をとって列車に飛び乗ろうというわけ。
ところが、ダンスホールの店長の画策で、
デイヴィは殺人の容疑をかけられ、グロリアは誘拐されてしまう。
救出に向かったデイヴィは逆につかまる始末。
命からがら脱出し、必死で逃げる彼。
追ってくる店長の手下たち。
ここの逃走シーンの緊迫感、なかなかのものです。
ようやく、大量のマネキンが(なぜか)置いてある一角に
逃げ込んだデイヴィ。
やってきた追っ手は、なぜかそこにあった斧(笑)を
ブンブン振り回して襲い掛かってきます。
デイヴィは棒を使って全力で応戦。
斧 vs. 棒。
手に汗握るバトルが繰り広げられます。
で、その結末は……
上映時間67分と小粒なこの作品。
のちのちの巨匠ぶりを予感させる才能が、
いたるところでキラリと光っています。
とにかく短くて、ムダがないサスペンス。
レンタル屋さんで「物足りないなぁー、なんかもう1本!」
というとき、付け合わせ的に借りてみてはいかがでしょうか。
余談です。
この作品、初公開時には67分ではなく、
そこから20分以上もカットされていたのだそう。
いったいどこを、と思ってしまいますが。
現在出回っているDVDは67分の完全版ですので、
どうぞご安心を。
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