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「なつかしい」にご用心! ~原恵一「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」(2001年)

2006-12-29 17:00:00 Category : 余裕!お子様でもOK

ん? 何かの間違いか?と思われた方。いいえ、間違いではなく、あのクレヨンしんちゃんです。一部でとても評判の高いこの作品、恥ずかしながらわたしも、このあいだ初めて見たのですが、ズバリ、どーんと太鼓判。クレヨンしんちゃんなんか興味ないよ、というオトナのあなたこそ、思いっきりハマる可能性のある1本です。
 
舞台はおなじみ、カスカベ市。ここにやって来た「20世紀博」に、このごろ大人たちは夢中。万博、特撮ヒーローや魔法使いもののTV番組、といった昭和の風俗が体験できるこの博覧会にすっかり骨抜き。大人は大人でなくなり、子供たちはほっぽらかしです。これ、匂いのない21世紀を拒絶し、世界を20世紀に引き戻そうとする悪の結社「イエスタデイワンスモア」のたくらみだったのです。洗脳され、連れ去られた両親を助けるため、世界を元通りに戻すため、しんのすけたちの戦いが始まります!
 
カラーTVなのに白黒で放送された「20世紀博からのお知らせ」を見たとたん、スイッチが入ってしまい、まるで別人のようになってしまう両親の表情に、まずぞっとします。翌日、ごはんを作ってくれないママと会社に行かないパパを置いて幼稚園に向かったしんのすけが見たのは、いい大人が道端でかごめかごめをしているところ。幼稚園に着けば、子供の姿はなく、大人たちが缶蹴りの最中。しんのすけにしてみたら、こりゃ災難。と同時に、見ているわたしたちにとっては、この壊れた大人たちの姿、バカバカしいと笑い飛ばしにくいものがあって、ちょっとこわい。
 
あのころに戻りたいなあ、と感じることは、誰でもときどきはあるもので、そのへんの気持ちをちくちくと刺激してきます。それでも、いやおうなしに1年に1回、年をとっていって、後戻りはできないわけで。それが現実。なつかしのフィギアや、復刻盤のCD、ビンテージのおもちゃ。そういったものは、適度にたしなむから楽しいんですよ、のめりこみすぎると壊れちゃって、戻ってこられませんよ、ということを警告してくれます。「クレしん」、あなどるべからず、ですぞ。

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